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日原中学校2年生が、修学旅行の事前学習で町内の事業者さんを訪問し、特産品について学びました!

  • 藤岡篤司
  • 藤岡篤司

今年度の日原中学校の修学旅行は、2年生が9月25日から27日の3日間、東京都を訪問します。

 

そして修学旅行では、東京都文京区にある津和野町東京事務所”Tsuwano T-space”にて、津和野町の特産品の販売体験を行う予定です。

 

 

この販売体験に先立ち、6月11日(火)の「総合的な学習の時間」に地域の事業所を訪問し、特産品ができるまでの過程を学び、生産者の方々の思いやこだわりを知るための事前学習を行いました。

 

今回訪問させていただいたのは、大仲屋本店さん(お醤油)秀翠園さん(まめ茶)三松堂さん(源氏巻)の3つの事業所です。それぞれの事業所では、商品の製造過程を教えていただき、商品への思いをインタビューさせていただきました。

 

 

地域の特産品を実際に体験し、生産者さんの思いを知る

 

青原地区にある大仲屋本店さんでは、濃口しょうゆ、さしみしょうゆ、淡口(うすくち)しょうゆの味の違いを自分の舌で確認しました。

 

お醤油を製造している蔵でお話を伺いました!

 

◉生徒の感想

「3種類のお醤油の味比べをさせてもらった時に、男子生徒が目隠しをして効き醤油をしていました。そして全部当てていたので、それぞれの味に特徴があるんだなと思いました」

 

「普段食べている給食に大仲屋さんのお醤油が使われている事を知り、とても驚きました」

 


3種類のお醤油の味の違いを体感

 

 

次に、直地(ただち)地区にある秀翠園さんでは、豊かな自然に囲まれた環境で、お茶がどのように作られるかを学びました。

 

青野山の麓にあるお茶畑

 

 

◉生徒の感想

「津和野の唯一無二の特産品、まめ茶についていろいろ知れて、まめ茶がもっと好きになりました」

 

「たくさんの時間と愛情をかけてお茶を作っておられることがわかりました」

 

出来立てのお茶葉はとても香ばしい香り

 

 

 

最後に、津和野地区にある三松堂さんでは、源氏巻の食べ比べを体験し、さらに販売戦略についても教えていただきました。

 

源氏巻の食べ比べをさせていただきながら、お話を聞きました

 

 

◉生徒の感想

「3つの源氏巻の食べ比べをさせていただき、生地の薄さやあんこの違いに気づきました」

 

「良質な小豆を使うことと、心と体に優しいものを作るという理念がすごく素敵だなと感じました」

 

「後半は『どうすれば商品が売れるか』についてお店の方と一緒に考えました。すごく勉強になったし、考えるのも楽しかったです」

 

販売戦略についてお店の方と一緒に考えました

 

 

 

どの事業所でも、担当の方がわかりやすく丁寧に説明してくださり、多くの質問にも笑顔で答えてくださいました。お話を通して、地域で長く愛されている商品をこれからも作り続けることへの責任感や、お客様の心や体に優しい製品を目指す理念など、商品への愛情や誇りを感じることができました。

 

訪問後の生徒の感想をいくつか紹介します。

 

「訪れたすべての事業所の方が、商品に保存料を使っていなかったり、異物混入に気をつけていたりして、本当に買う人のことを思って作っているんだなと思いました。

私たちも、生産者さんの思いに見合うよう、しっかりと気持ちを込めて東京で販売しようと思います」

 

「東京での販売体験で一番PRしたいと思ったことは、どの商品もたくさんの時間をかけて丁寧に作られている点です。お客さんのことを思って作っているということを、私たちも見習いたいです」

 

「販売体験では、私たちもお客さんの気持ちを考えながら接客したいなと思いました。今回訪問した事業所のみなさんに教えていただいたことを生かして頑張りたいです」

 

 

 

“思いを伝える”東京での販売活動に向けて、準備を進めていきます!

 

9月の修学旅行までの間に、今回の訪問で学んだことの振り返りをしっかりと行い、販売活動の際のチラシを作成したり、東京事務所の方にインタビューをしたりしながら、様々な情報を整理し、どの商品をどのくらい準備するかなども検討していく予定です。

 

 

今回の事前学習を企画した2年生の泉妻(いずのめ)先生のコメントを紹介します。

 

「どの事業所でも生徒にわかりやすく丁寧に説明をしてくださったことに、商品への愛情だけでなく、地域の中学生に対する愛情を感じました。

 

そして商品についてだけでなく、生産者の方の人となりを知ることで、販売活動でPRできるものが増えたと思います。この製品を作っている地域がどんな地域なのか、この製品を作っている人がどんな人なのか、その『製品』の背景を本当の意味で深く知ることができました。

 

今後の学習を通して、生徒たちにはこの『醤油、お茶、和菓子』が『津和野町の特産品』だと理解し、それを”自分ごと”として捉えることができるようになって欲しいです。

 

また今回は、生徒が各事業所を訪問する前に、教員が事前に見学や協議ができたことで、『どのような場面で、生徒にどのように感じて欲しいのか』ということもしっかりと考えることができ、生徒主体の学びの設計ができました。」

 

 

今後は販売活動に向けて、コミュニケーション能力の向上や、お金を扱うことの責任について学ぶ機会、自分の将来の働き方について考える機会等も先生方とともに創出していきたいと考えています。

 

そして、地域産業や地域社会に対して”理解を深める”ことを大切にし、生徒にとって有意義な学びをこれからもまち全体で提供していきます。

 

 

東京での販売活動では、1年生の時に訪問学習させていただいた須川地区のはちみつや、左鐙(さぶみ)地区のわさびを使ったしょうゆ漬け等の特産品とともに、今回訪問させていただいた大仲屋本店さんのお醤油、秀翠園さんのまめ茶、三松堂さんの源氏巻を販売する予定です。

 

今回の学びをもとに、生産者さんの思いや製品への愛情、そして津和野町の魅力を東京のみなさんに広くPRできることを願っています。

 

この記事を書いた人
藤岡篤司
教育魅力化コーディネーター
藤岡篤司
大阪出身、大学院(開発学)を修了。フィリピンをはじめ、開発途上地域で教育・福祉などの社会課題解決に携わってきました。日本に帰国してからは、大学の講師、小中高の国際理解教育などの教育分野や、地域づくりや人々の暮らしという地域開発の分野など、学びや暮らしの質を向上させるために「ひとづくり」「まちづくり」に関する取り組みを続けています。子どもから大人、高齢の方まで、性別や国籍、障害など関係なく、誰もが活躍できる社会を目指し、またそれを届けたいと思っています。