- 2024/10/31
日原中学校3年生が自作のおもちゃで園児と交流しました!
- 藤岡篤司
9月20日(金)に、日原中学校の3年生24名が日原保育園を訪れ、自作のおもちゃを使って園児たちと交流しました。
中学3年生の家庭科の保育実習として行われた今回の交流では、幼児との関わり方や幼児にとっての遊びの意義を学ぶだけでなく、住んでいる地域の人や施設を知り、関わることで地域を”自分たちのまち”として捉え、行動できるようになることも期待しています。
座学で学んだ知識を活かして、オリジナルのおもちゃを作成!
家庭科の授業で学んだ、幼児期の体や心の発達の特徴についての知識を活かして、中学生はひとり一つ、園児が楽しく遊べそうだと思うおもちゃを手作りで作成しました。授業時間内で完成しなかった生徒は、自宅に持ち帰っておもちゃを完成させるなど、それぞれの生徒が園児のために一生懸命に作業する姿がとても印象的でした。
手書きのイラストが描かれたかるたや、まるで本物のお弁当のようなクオリティーのおままごとセット、楽しい仕掛けが盛りだくさんの段ボール迷路、的に当たるとボールがくっつくおもちゃなど、どれも作成した生徒一人ひとりの個性とアイデアが溢れた素敵なおもちゃでした。
交流では、緊張した雰囲気からあっという間に賑やかな遊び空間へ!
園児たちが自分が作ったおもちゃで遊んでくれるのか、ドキドキしながら迎えた交流の日。
「保育園に行けるのがすごく楽しみ」
「子供が苦手だから、うまく話せるか不安。中学校に引き返したい気分」
「自分のおもちゃで遊んでもらえるかわからないから緊張する!」
自作のおもちゃを持って、日原中学校から日原保育園まで約20分の道中に飛び交う生徒同士の会話は様々でした。
保育園に着くと、園児たちが入口から身を乗り出すように中学生を見つめていて、興味津々の様子です。そんな園児を見て中学生も緊張している中、中学生の代表生徒があいさつをして交流の時間がスタートしました。
最初は恥ずかしがって保育士の方にくっつきっぱなしの園児も多かったのですが、ひとたびおもちゃで遊び始めると、目の前の遊びに没頭して、あっという間に園内が子どもたちの賑やかな声で溢れました。
中学生も最初は緊張した様子でしたが、自作のおもちゃの遊び方を教えたり、一緒になって遊んでいるうちに、自然と園児とコミュニケーションをとれるようになっていました。
約40分間の交流が終わった時には、「もう終わりなの?」という様子の生徒もいれば、「やっと終わった…やれやれ」という様子の生徒もいましたが、どの生徒も心地よい疲労感と達成感を感じているようでした。
振り返りでは、様々な角度から”気づき”について考えました
10月3日(木)に交流の振り返りを行いました。
当日の写真を見ながら一緒に遊んだ園児たちの様子を振り返り、ワークシートに幼児期の発達的な特徴や、幼児との関わり方について気づいたことをまとめたり、町に保育園があることの意味を考えたりしました。
振り返りでは、
「幼児と目線を合わせて話すことが大切だと気づいた。」
「手伝い過ぎずに見守ったり、ゆっくりと話す、笑顔で関わる、わかりやすく説明することが大切だと感じた。」
など、多くの気づきがありました。また、自分がこれまで経験してきた心身の変化を思い出しながら振り返ったり、これから自身が小さな子と関わる時に活用できそうな気づきがいくつも書かれており、実践的な知識を得ていることが伺えました。
また、
「想定外の遊び方をする園児の発想力に刺激を受けた」
「小さい子が得意ではなく不安だったけど、交流したら意外と楽しかった。これからは苦手な事もやってみようと思った」
「保育園は子どもの社会性を高めたり、人間関係を作ったり、想像力や発想力などを育てたりする場としてとても重要だと思った」
「地域に出ることに苦手意識があったけど、もっと地域のイベントにも参加してみようと思った」
等の感想があり、自身の新たな一面に気づいたり、自分たちが暮らしている地域について様々な視点で考えることができ、地域の一員としての行動につながるきっかけにもなりました。
また「家庭科」という一つの教科学習においても、地域に出て、地域の人や資源に接し、そこで得た気づきを様々な視点で振り返ることを通して、より広がりのある学びへと繋がりました。
今後も地域の中で、地域の人とともに学び合える機会の創出を通じて、成長が循環するまちづくりに挑戦していきます。
(記事の共同作成者:インターン 後藤葵衣)