- 2026/03/17
津和野高校卒業生による出会いと対話の交流会が開催されました




- 牛木 力



2026年2月28日(土)、コミュニティーキッチンsomemoreにて、「地域で働く・挑戦している大人」と「大学生・高校生」が出会い、語り合う交流会が開催されました。
今回の交流会は、津和野高校卒業生の佐々木太一さんが企画する大学生向け2泊3日プログラムの一部として実施されました。
佐々木さんは、津和野高校在学中からつながりのある、つわのホイスコーレのメンバーの中村祐美さん(元つわの学びみらいのコーディネーターで、気仙沼市在住)や小林ちずかさん(畑迫公民館館長)とともに準備を進め、交流プログラムはつわの学びみらいもサポートさせていただきました。
つわのホイスコーレとは
今回の交流会を企画した「つわのホイスコーレ」は、デンマークの教育機関「フォルケホイスコーレ(Folk High School)」にインスピレーションを受け、津和野町内の有志によって立ち上げられた任意団体です。
「まずは自分たちにできる形から始めてみよう」と動き出し、これまでにも対話や学びの場の創出を重ねてきました。
フォルケホイスコーレは、北欧独自の教育機関で、試験や成績が一切ないこと、民主主義的思考を育てる場であること、そして人が本来持つ知への欲求を満たす場であることが特徴です。多くの学校では全寮制がとられ、先生と学生がともに生活しながら学び合う文化も大切にされています。
佐々木さんは、高校生や卒業生はもちろん、津和野の町内外の人たちが共に時間を過ごす中で、様々な気づきをしてもらいたいとの想いから、この交流会を企画しました。当日は、高校生や大学生、津和野高校の卒業生、津和野町とこれまで関わりのなかった大人の方など計25名が参加しました。
つくる・食べる・対話する
当日は、午前中からコミュニティーキッチンsomemoreに集まり、参加者みんなで昼食づくりを行いました。津和野町産の新鮮な野菜に加えて、なんと猪のお肉も登場しました。
「これどうやって食べる?」
「この野菜はこうしたら美味しいよ」
そんな会話をしながら、それぞれが食べたいものを相談し合い、自然と役割分担が生まれていました。料理をしながら、すでにあちこちで対話の時間が始まっていました。



「正解」のない問いを味わう
食事の後は、地域で働く・挑戦している大人の方々にも加わっていただき、より深い対話の時間が始まりました。今回はワールドカフェのアイデアも取り入れながら、テーブルを移動しつつ、さまざまな人と話ができる形で進めました。
対話の時間では、哲学対話の形式を取り入れ、テーブルごとにテーマを設けて話し合いました。
「働くって、あなたにとってどんなこと?」
「生きる上で大事にしていることは?」
など、それぞれのテーブルで問いが設定され、参加者はテーブルを移動しながら、その問いの意味をじっくり味わっていきます。



普段あまり立ち止まって考えることのないテーマについて、年齢や立場の違う人たちと語り合う時間は、正解を求めるのではなく、「自分はどう感じているんだろう」と考えを深める時間となりました。
参加者からは、
「今、自分が本当に考えたいテーマについて考える、とてもいい機会になった」
「美味しいご飯を囲みながら、初めて会う人とも和気あいあいと話すことができ、とてもいい時間だった」
といった声が聞かれました。
余韻の残る、心地よい空間
交流会終了後も、あちこちでアフタートークが続いており、自然と話が続いていくような、そんな余韻のある居心地の良い空間が広がっていました。



今回の交流会は、「何かを学ばなければいけない場」でも、「何者かになるための場」でもありません。それぞれが自分の言葉で話し、人の話を聞きながら、これからの生き方や働き方について静かに考える時間を過ごしていました。
地域で生きる人の経験や考えが、次の世代の選択肢として手渡されていく、そんな尊い時間でした。


