- 2023/02/16
財団職員インタビュー_Vol.10木村真二
- 松川雅美
財団職員の「いま」に迫る職員インタビュー。
今回は高校教育魅力化コーディネーターである、木村真二さんにお話を伺いました。
- はじめに、今取り組んでいることを教えてください。
普段は、津和野高校のセンセイオフィス(職員室)に常駐しており、主に、通学が困難な生徒(町外生)の住居環境の整備、生徒募集、総合的な探究の時間やマイプロジェクトにおける生徒の伴走を中心におこなっています。
特に近年全国各地から生徒が増えたこともあり、高校の附属寮では入りきらなくなりました。町内の方がご自宅の空き部屋や離れに、高校生の受け入れをしていただいています(下宿)。
さらに、新しく高校生の受け入れが可能な津和野町交流センターの開設により、受け入れ環境が充実してきています。
▲高校オープンスクールでの様子(左から4番目が木村さん)
- 木村さんの業務の中で、難しいと感じられていることを教えてください。
主に生徒の住居環境の整備について、難しさを感じることが多いです。
津和野町交流センターは町が建設・設置した一方で、島根県のみなし寮でもあります。高校の先生方と相談をしながら、生徒が主体的に津和野での暮らしをつくっていくような施設を目指しています。このように管轄が複雑になっているため、役割分担について模索しているところです。
下宿も、始まってまだ3年目です。制度が整っていない部分もあり、トラブルが起こるたびに関係する方々と話し合いながら対応しています。
- 最近の動きについて教えてください。
津和野町交流センターのスタートです。資材調達の遅れなど、コロナの影響もありスタートがずれてしまいましたが、昨年11月に無事スタートすることができました。生徒の健康の基礎となる食事を担うのは町内の方々です。日々おいしい食事を作っていただいています。地域との交流なども生徒自ら企画して、津和野ならではの高校生活を送ってもらえたらと思っています。
- 下宿や寮の整備を通して、やりがいを感じる瞬間はありますか?
高校生を受け入れていただくご家庭には、1人で住んでおられる方もおられます。トラブルはありますが、高校生を受け入れるようになったことで、活き活きしておられる姿を目にしたとき、やってよかったなと感じます。
また、下宿生の中には「大家さんのおかげで津和野生活を楽しむことができています」と口にする生徒もいます。寮ではできないような経験ができているようで、とても嬉しく思います。
- 今後やっていきたいことや目指しているものはありますか?
これまで高校生が暮らす環境整備を主におこなってきたこともあり、津和野ならではの高校生活というものを深化させていくことができればと考えています。
町内で寮・下宿生活をしている高校生にとっては、津和野は「第2のふるさと」になりうると考えています。人口減少が急激に進むこの地域においては、お世話になった地域の方と生徒との関係が卒業後も続いていくことで、津和野で過ごした生徒が、引き続き活力を与え続けてもらえるような関係性ができればと思っています。