- 2024/02/20
津和野町交流センター「ひまわり」の高校生と地区の方が2回目のお茶会を開催しました!
- 中村 祐美
1月27日(土)に、津和野町交流センター「ひまわり」(以下「ひまわり」)の高校生と、「ひまわり」のある川丁地区の方々とで第2回お茶会を開催しました。
・第1回お茶会の様子はこちら
ひまわりには、県外から津和野高校に在籍する高校生が15名(2024年2月20日時点)生活しており、2回目となる今回は、地区の方と高校生のリクエストで、いちご大福とおやきを一緒に作り交流を深めました。
地区の方と高校生がお互いに顔を知っている関係を普段から築くことで、例えばもし災害があった時に助け合えたり、支え合えることにつながるのではないかと考えています。また、地域で何か一緒に活動するきっかけになることも期待しています。
会場は今回も、鷲原にある「美味しい愉しい美しいを創るコミュニティーキッチンSomemore」さん。ひまわりからは6名、川丁地区からは園児含む10名の参加があり、とても和気あいあいとした雰囲気の中、はじまりました。
みんなでいちご大福とおやき作りに挑戦。おばあちゃんたちの臨機応変さに感服!
2グループに分かれてお菓子作りをスタート。最初はなんとなく距離のあった高校生と地区の方々でしたが、美味しいおやつを作りたい高校生の想いが地域の人と積極的に関わる姿に現れて、気づけば一緒に笑い合っていました。
お菓子づくりの途中に、電子レンジもホットプレートも動かなくなるというトラブルが発生したのですが、地区の方々が「使っていない電子レンジがあるから持ってくるよ」「家からホットプレート持ってきてあげる!」と言ってすぐさま動いてくださり、とてもありがたかったです。
さらに、おやきの粉も足りなくなってしまったのですが(本当は足りなかったのではなく、作ったあんこの量が多すぎたのですが…笑)、「うちに手作りしただんご粉があるけ、持ってきちゃるよ」と自家製のだんご粉を持ってきてくださる方までいらっしゃいました。
その方は昔農業をされていて、餅米を粉にする機械が未だ現役なのだそうです。
おやき、良い色に焼けるかな〜
このようにみなさんの新たな一面が見れたり、トラブルが起きても動じず臨機応変に対応する姿は、高校生にとっても刺激になったのではないでしょうか。
「死」を通して「生」を考える『もしバナゲーム』を体験
出来上がったお菓子をみんなで話しながら美味しく頂いた後は、『もしバナゲーム』をやりました。
もしバナゲームとは、『もしもあなたが余命半年〜1年になったら?』という設定で、どうやって死を迎えたいか、死ぬためにどんな準備をしていきたいかを考えたり、グループで対話したりするゲームです。死を考えることは、すなわちどう生きたいかを考えることだと思います。多世代が集まる場だからこそ、一緒に行うことを提案させていただきました。
最初はみなさん、「そんなんわからんわ〜」「考えたことないねぇ」などと言っていましたが、高校生と地域の方がグループになりゲームを進めるうちに、真剣に考える表情や、穏やかに自分の気持ちを話す様子が見られるようになっていきました。
高校生の話をじっくり聞いて受け止めてくださる様子もそこかしこで見られる、とても温かい空間でした。
もしバナを体験した後、ある高校生は
「延命治療してほしいって思ってたけど、地域の人はしてほしくない人が多いんだなと思った。でも私は、高校生の今はして欲しいな…」と呟いていました。
「死ぬことを笑って話していて…びっくりした…」という感想を話す高校生もおり、年齢や経験によっても死に対する思いが変わるのかもね、と話し合っていました。
地域の方には、ご自身の親御さんをどう看取ったのかを丁寧に話してくださる方がいたりと、多世代で一緒に死を取り扱うことで、同世代で話しただけでは生まれない感情が生まれていたのではないでしょうか。
2024年4月には新しい寮が完成するため、3月末にはひまわりの生徒たちも新しい寮に移ります。その後もお互いに繋がりを持ち続けられるよう、高校生と一緒にこれからも地域の方との交流の場づくりをしていきたいと思います。