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日原中学校の3年生が日原保育園を訪れ、園児と交流しました!

  • 太田幸輔
  • 太田幸輔

 

中学校3年生の家庭科の学習には、「私たちの成長と家族・地域」という単元があり、<幼児の生活と遊び>という時間があります。

 

今回、日原中学校からこの<幼児の生活と遊び>という時間の中で、保育園児との関わりをもつことができないか?という相談があり、日原中学生と日原保育園の園児たちとの交流企画が生まれました。

 

 

 

9月29日(金)、日原中学生と日原保育園の園児たちとの交流の日

 

「おはようございまーす!」と大きな声であいさつをする園児たち。一方で、普段出会わない中学生のお兄さん・お姉さんの姿にドキドキしている様子も伝わってきました。

 

中学生にも、保育園の子たちとどう接しよう…という空気が漂っていましたが、中学生が体育祭で踊ったダンスを披露すると、それが見事なアイスブレイクとなり、一気にお互いの距離が縮まり、交流会がスタートしました。

 

 

 

 

 

中学生は、交流会の実施に際して、普段生活する上でどんなときに幼児と接するかを考えた結果、「もし災害があり、避難所に集まることになったらどう安心できる場をつくれるか」という問いを設定し、安心できる場づくりをそれぞれ考えた上で臨んでくれていました。

 

「災害時の避難所」という空間がどんな場なのかをわかりやすく伝えるために、事前に家庭科の授業で作成した防災袋(そのまま保育園へプレゼントしてくれました!)を見せてくれたり、避難所の様子を描いた絵本を題材にした寸劇を行ってくれました。その流れのまま、園児たちに読み聞かせをしたり、防災袋の中に入れてきていたカードゲームをしたり、別の場所ではボール遊びが始まっていました。

 

その様子を見たときに、避難所で園児たちが安心できる空間はどんな空間だろう?ということを自分たちなりに想像し、役立ちそうなものを準備し、相手や場面に応じて活用している中学生の力はすごいと感じました。

 

 

中学生が作成し、保育園にプレゼントしてくれた防災袋

 

 

 

その後、室内遊びでは物足りなくなった園児たちは、中学生と一緒に園庭に出掛けていきました。子どもたちのエネルギー溢れる動きに中学生たちも「1回休憩させて〜!」と声を大にしていました。

 

また、今回は3歳以上児を対象としていましたが、園長先生の配慮もありせっかくの機会なので、0~2歳児クラスの子どもたちとも触れ合う時間をもつことができました。

 

 

 

 

 

 

活動終了後、中学生からは

「言葉だけではなかなか伝わらない小さい子を相手に過ごすことが普段ないから、とても貴重な経験ができた」

「子どもたちからいろんな ”なんで?” があって、答えを考えるのが難しかった」

「こういった交流が1度でもあると、本当に避難所で会ったときにも少しは安心感をつくることができると思う」

 

などといった感想をもらいました。

 

 

 

学校区における、地域に出て行う交流が単発的なものだとしても、災害時対応などの視点で見るとまた異なったポジティブな価値観が生まれるのだな、ということを考えさせられました。

 

津和野町が掲げている「まち全体が学びの場」の中に含まれる教育以外の付加価値について、もっと思考を巡らせていく必要があることを改めて感じた1日となりました。

 

この記事を書いた人
太田幸輔
教育魅力化コーディネーター (保小連携担当)
太田幸輔
東京都出身。大学卒業後、ブータン・日本・タイ・ミャンマーと、様々な環境で育つ子どもたちと体育を通じて関わる中で津和野町と出逢い、2020年3月に家族で移住。現在、主任 / 保小連携コーディネーターとして活動しながら、大自然の中で男子3兄弟の子育てを楽しんでいます。また、「暮らしをもっと豊かにおもしろく」をテーマに、TSUWANO CRAFT BEER を製造・販売したり、パーマカルチャーを実践したりしています。何にでもチャレンジできるところが津和野町の魅力のひとつです。