- 2024/12/10
町内の有志団体「思うは招こう会」が植松努さんの講演会を開催しました
- 内谷愛
2024年11月12日(火)に津和野高校の体育館で、植松努さん(株式会社植松電機社長)の講演会が津和野中学校、日原中学校及び津和野高校の全校生徒、そしてその保護者や教職員等約350名を対象に行われました。
町内の有志団体「思うは招こう会」が主催し、津和野高校、津和野中学校、日原中学校の共催にて実施され、私たちつわの学びみらいも後援させていただきました。
*株式会社植松電機の教育活動についてはこちら
“民間での教育の魅力化”に取り組む「思うは招こう会」
2016年4月に津和野町で発足した「思うは招こう会」は、地域の若者有志が集まり”民間での教育の魅力化”に取り組んでいます。
津和野高校1年生の総合的な探究の時間の「トークフォークダンス」でも、2018年から毎年司会を担ってくれています。
子どもたちに、失敗を恐れず自ら挑戦する勇気と自信を持って「やりたい」を見つけ、やってみてほしい、そしてそれを応援するおとなが津和野町にはたくさんいることを知ってもらいたい、という想いで「やってみたい!が叶うまち」を目指して講演会やワークショップなどを実施しています。
・思うは招こう会についてはこちら
2017年10月に実施した講演会に続き、今回も「思うは招こう会」代表の阿部龍太郎さんを中心とした8名のメンバーが中心となり、津和野高校生の有志も手伝いながら講演会の実現に向けて資金集め等の準備を行いました。
町内の多くの方が会の想いに賛同してくださり、寄付やサポートなどそれぞれのやり方でご協力くださりました。
“子どもたちの挑戦~次の一歩”につながる講演会を目指して
今回の講演会では、進路やキャリアを考える上でモヤモヤしていたり、悩んでいる中高生に、スッキリしてもらえたらという想いがあったそうです。
阿部さん(思うは招こう会代表)
「津和野町の中高生と関わる中で、自分の”やりたい”を見つけられていない子どもがまだまだ多くいるんだなと感じます。
また“やってみたい”が生まれなかったり、せっかく見つけた”やりたい”が消えてしまうような周囲の環境がまだ存在していることも否めません。
これまでそうやって形にならないまま消えてしまった”やりたい”が、植松さんの講演会をきっかけに”やっていいんだ!”という勇気になり、挑戦の一歩を踏み出す後押しになればと思って企画しました。
講演会を通して、地域の中に私たちのように子どもたちの”やりたい”を応援するおとながたくさんいることを知ってもらいたいという思いもありました。」
そして、津和野のまち全体に「思うことは招ける」、「『どうせ無理』をなくす」という文化を根付かせたいという気持ちも大きいとのことです。
講演後に生徒に記入してもらったワークシートも、みんなの”やってみたい”の実現をサポートしたいという思いを込めて作成したとのことで、“自分の気になっていること、やりたいこと、なりたい姿を書いてみよう”という項目には、たくさんの想いが綴られていました。
ワークシートに綴られていたみんなの想い
・自分のことをもっと知りたい
・人の心を動かしたい
・自分のやりたいことや夢をみつけて、それに向かって頑張れる自分になりたい
・海外に行ってみたい
・自分の好きなことで人を笑顔にしたい
・ギターを弾きたい、歌いたい
・人の役にたちたい
・AIについて詳しく知りたい
など、どれもワクワクしますね。
講演後に「明日これやります!」と話しに来てくれた生徒も何人かいたそうですよ。
そして、当初予定していなかった質疑応答の時間では、中学生も高校生もどんどん手が挙がり、ロケットに関することからこんな時はどうしたら良いか?という問いまで様々な質問がありました。
「植松さんが講演の中でおとなの負けっぷり(失敗談)をたくさん見せてくださったことも、子どもたちにとっては大きかったと感じています。
失敗してもいいんだ、むしろ失敗することが大事なんだと感じたり、そうやって失敗することも含めて面白がって取り組んでいるおとなの姿を見てもらえたことはとても意味があったと思います。
質疑応答でも、前向きに何かやろうとしている生徒が多くて良い時間・良い空間だなと感じました。生徒が自分の意思で、自分の言葉で質問していて、それに対して植松さんが前に出てきて子どもたちの言葉に耳を傾けてくださった。
その体験を子どもたちができたこと、そしてそれをみんなが見ていたこともすごく価値のある良い時間だったと感じています。」
次は町内でモデルロケット教室の開催を企画中
招こう会としても早速子どもたちの前向きな気持ちを応援するため、植松さんの講演の中でも紹介されていたモデルロケット教室を、町内の中学生を対象に実施する企画を考えているそうです。
「前回の講演会の後にも何回かモデルロケット教室を開催したのですが、その時は参加者みんながちゃんとロケットを飛ばせるように、丁寧にやり方を教えて実施したんです。
でも今回は、失敗したり、うまくいかなくてもいいし、それを乗り越えて自分でできたという達成感を味わってもらえるようにおとなの関わり方も含めて企画を考えようと思っています。
来年3月頃の実施を目指して、すでに動き始めています。」
思うは招こう会代表の阿部さんは、今後も「やってみたい!が叶うまち」を目指して、どうやって資金を調達し、次世代を担う子どもたちにどう還元していくかをしっかり考えていきたいと話されていました。
行政や教育機関だけではなく、民間の熱い想いがまちに変化をもたらし、活気を与えているのを肌で感じました。
津和野町は、まだまだ面白くなると確信しています。