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ツコウ1年生の総合的な探究の時間で、様々な人や体験と出会う講座「ブリコラージュゼミ」を実施しました!

  • 中村 祐美
  • 中村 祐美

6月6日(木)に、津和野高校(ツコウ)1年生の「総合的な探究の時間」にて、『ブリコラージュゼミ』を実施しました。

 

“ブリコラージュ”はフランス語で”日曜大工”という意味で、「今、ここにあるもの」を活用し組み合わせて、高校生に届けるという思いが込められています。

 

津和野のヒト・コト・モノとの出会いを通じて、高校生は自分自身がどんなことに興味関心があるのかを探すこと・気づくことを目的としています。

 

町内の方に講師となっていただき、ご自身の好きなこと、得意なこと、考えていることなどを高校生に伝えていただきます。

 

 

〇6月6日ブリコラージュゼミの紹介ムービーはこちら

 

 

 

 

〇ツコウの「総合的な探究の時間」T-PLANとは?

津和野高校(ツコウ)では、「やってみたい」を「やってみる」ことを大切にし、「総合的な探究の時間」をT-PLANという名前で一貫したプログラムとして設計・運営しています。

・ツコウの「総合的な探究の時間」の全体像についてはこちら

 

1年生では、『さがす』をテーマに、「気になる!」「やってみたい!」など、自分の心がときめくものを探していきます。

 

 

 

全8講座から気になるもの・興味のあるものを選んで受講

 

今回のラインナップは下記の8講座です。

 

高校生は、それぞれ希望の講座を選び、町内各所で受講しました。

 

1.思春期の壁をぶっ壊せ!(性教育)

2.自分のスマホでムービーを作ろう!

3.和菓子作り体験!源氏巻きと練り切りを作ろう!

4.まちあるきの達人と行く!はじめての路上観察学

5.喫茶店での過ごし方を体験しよう

6.宇宙を通して自分の未来を想像しよう

7.#幸せ #価値観 #SDGs #発展途上国 #ボードゲーム

8.世界につながるモルックを楽しく体験してみよう!

 

講座の内容と生徒の感想をいくつか紹介します。

 

 

1.思春期の壁をぶっ壊せ!(性教育)

『付き合う』『男らしい・女らしい』『自分を大事にする』って、どういうことだろう?ちょっと気になるけど話題にしづらいことを、カードを使いながらみんなで深掘りしました。

 

生徒の感想

じっくり考えてみると難しい質問だと気づいた。今まで考えているようで考えていなかったことに気づけた。」

 

「他人も自分もどちらも大事にすることが大切で、人と人との境界線を守ることが人間関係を保つ上で考える必要があると分かった。」

 

友達となかなか話せないことも、この場だから話せました。

 

 

2.自分のスマホでムービーを作ろう!

SNSのリールで見ているムービーってどうやって撮ってるんだろう?

町内在住の現役カメラマンに具体的な手法を教わりながら、自分でムービーを撮影・作成しました。

 

生徒の感想

「15秒の短い動画だったけど、実際に作ってみるとすごく大変だった。動画を作っている人ってすごいなと感じた。」

 

「自分を表現するのに、会話よりも動画のほうが表現しやすいことに気づいた。」

 

スマホで動画作成中。

 

 

3.和菓子作り体験!源氏巻きと練り切りを作ろう!

津和野の銘菓・源氏巻きや、季節に合わせて店頭に並ぶ美しい練り切り。どのようにして作られるか知っていますか?

この道17年の職人さんに教わりながら自分で作ってみました。

 

生徒の感想

「その日の気温に合わせて、生地のタネのゆるさを変えていることに驚いた。」

 

「講師の方が、源氏巻や色々な季節の和菓子を作るのがあまりにも上手で言葉が出なかった。」

 

職人の技に感動!

 

 

4.まち歩きの達人と行く!はじめての路上観察学

君たちは昨日地球にやってきた宇宙人です。自由に自分なりのテーマを見つけて、とにかく「もの」を徹底的に注視・観察しよう。

”考現学”の視点を知れば、生活がもっと楽しくなるかも!

 

生徒の感想

「ふだん下ばかり見ているので、上を見ながら歩くのがとても新鮮だった。」

 

「講師の方は津和野出身で、大学は東京に進学し、そのまま東京に残る事もできたのに津和野に戻ったと聞いて、津和野町にはそれだけの魅力があるんだと思った。」

 

生徒の希望で乙女峠まで歩きました。

 

 

5.喫茶店での過ごし方を体感しよう

津和野高校から徒歩約7分のところにある猫カフェ「喫茶ダンボール」。保護猫と、ドリンクと、心地良い音楽が流れる空間で、喫茶店での過ごし方を体感しました。

 

生徒の感想

「どんなこともやってみようと思えるのは大切だと思った。」

 

「お店の人と話して、自分も将来、誇りを持てるような仕事に就きたいと思った。」

 

喫茶店でゆっくり、猫と戯れる時間。

 

 

6.宇宙を通して自分の未来を想像しよう

宇宙ははるか遠くの夢のような存在ですね。でも実はとても身近な存在です。望遠鏡で太陽を見たり、天文台に併設されている「星と森の科学館」で星や宇宙環境に関する展示を見たりしながら、これから世界を創っていく自身の姿を想像しました。

 

生徒の感想

神様がいたとしたら、なぜ、宇宙をつくって、生物が生まれるような環境とそうでない環境を作ったのか聞きたいと思った。」

 

「学びを追求することの楽しさや、宇宙の果てしなさについて考えた。」

 

科学館の中も見学しました。

 

 

7.#幸せ #価値観 #SDGs #発展途上国 #ボードゲーム

開発途上国の「いま」をリアルに知る!

教育を受けることって当たり前じゃないの?持続的な社会開発ってなに?幸せとはどんな状況なの?この世は生きるか死ぬかだ!貧困・教育・医療・福祉…いろんな社会課題に正面から向き合ってみました。

 

生徒の感想

「発展途上国の映画で、寄付をするだけでは、結果的には一定数の人はお金が儲からず貧しい生活になっていくのを見て、ほんとに助けてあげたい時はどうしたらいいんだろうと考えるようになり、発展途上国に行って現状を見たいなと思った。」

 

「全体を通して思ったのは、結論づけることは誰にもできないだろうなということです。自分が正しいと思っていても、誰かにとっては間違っていると感じて、ギリギリまで全員が納得できるところまで話し合っていくことが、うまく物事が進む秘訣なのかなと思った。」

 

すごろくゲームを通して、貧困地域について考えました。

 

 

8.世界につながるモルックを楽しく体験してみよう!

いま話題の『モルック』で世界大会に出場した萩野さん。畑迫地区で中国地方初のモルック大会を開催するなど、津和野でのモルック普及にも尽力しています。萩野さんのモルックにかける想いとは?モルックを通してみんなで楽しくつながりました。

 

生徒の感想

「ユニバーサルスポーツにはハンデはないと聞いて、だから誰でもできるスポーツなんだなと思いました。」

 

「なぜモルックというスポーツができたり、老若男女できるように作ることができたのだろうと考えた。」

 

モルック!何本倒れた?

 

 

 

ブリコラージュゼミでの体験を通して、自分の感情が揺さぶられたり、考えを巡らせた瞬間が、一人ひとりにあったようです。

この体験が、日々の学びや探究につながっていくことを期待しています。

 

そして、今年度のブリコラージュゼミは全3回実施します。

2回目は7月16日、3回目は11月の実施を予定しています。

 

おとなの「好き」や「得意」を高校生の学びにつなげる中で高校生と関わることが、おとな自身の学びにもつながると考えています。

 

講師となってくださるおとなの方もお待ちしております!ぜひお声がけください。

 

この記事を書いた人
中村 祐美
教育魅力化コーディネーター (寮生・下宿生担当)
中村 祐美
静岡県出身。児童養護施設に10年勤めた後、森のようちえん研修生、一時預かり専門託児所保育士を経て現職に流れ着きました。「山のこども園うしのしっぽ」の保育士とコミュニティナースもしていて、津和野の幼児〜老年期までを覗き見しています。ここ数年のテーマは、“お互いを尊重し合うこと” ”共感と対話のある生活“”やりたさと納得感”です。趣味は積ん読(つんどく)と、小川の水路を整えること。友達と「つわのホイスコーレ」を主催しています。