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ツコウ2年生の探究活動「ツコウセッション」の2回目を実施しました!

  • 牛木 力
  • 牛木 力

津和野高校(ツコウ)では、「やってみたい」を「やってみる」ことを大切にし、「総合的な探究の時間」をT-PLANという名前で一貫したプログラムとして設計・運営しています。

 

T-PLANでは、以下の3つの力を育てることを意識して取り組んでいます。

 

①「今、ここにあるもの」に気づき、それを活かす→資源や機会を発見し、生かす力

② 自分にあったやり方で社会に関わる→社会参画する姿勢や力

③ 経験したことを言葉にして表現する→学びを言語化する力

 

・ツコウの「総合的な探究の時間」の全体像についてはこちら

 

・1年生の探究講座”第2回ブリコラージュゼミ”の様子はこちら

 

 

2年生は、1年生で見つけた興味関心=「やってみたい」という想いや、今自分ができること、周囲から求められていること(地域の課題等)について、自分なりの社会との関わり方を模索し、実践していきます。

 

そして、そこで得た学びを振り返り、言葉にしていく過程で自己理解を深めていきます。

また、地域の人と関わる中で、協働性やコミュニケーション力を育んだり、地域の役に立つ喜びを感じることで、自己肯定感を持って社会に関われるようになることを目指しています。

 

 

2回目の探究活動「ツコウセッション」では、具体的な活動を始める拠点も!

 

今年度の探究活動「ツコウセッション」では、個人でプロジェクトや探究活動を進めるか、拠点となる地域(公民館)に出向いてチームで活動していくかを自身で選択し、全5回の授業の中で取り組んでいます。

 

7月16日(火)に実施した今年度2回目となる「ツコウセッション」では、1年生の探究授業を通して興味関心を抱いたプロジェクトを実施し始めた生徒もいます。

 

例えば県外から入学した生徒は、高校入学前に津和野町での生活が不安だった自身の経験から、受験を検討している中学生向けに津和野町内のお世話になっている人やお店等を巡るサイクリングツアーの企画調整を行いました。

このサイクリングツアーは、3月に1回目を実施し、7月末に開催された高校のオープンスクールに合わせて2回目のツアーを実施しました。

 

 

〇サイクリングツアーについてはこちら

 

 

 

他にも、高校生にもっと政治に興味を持ってほしいとの思いから、津和野町の議員の方との対話の場を企画する生徒や、自身が舞っている石見神楽について、中高生に親しみを持ってもらうための活動に取り組む生徒、人手や後継者の問題からなくなってしまった地域のお祭りの復活を願って、灯篭流しを企画している生徒など、実施に向けての準備を行う姿が印象的でした。

 

公民館を拠点としたグループ活動では、保育園を訪問して園児と交流したり、夏休みに地域の小学生との交流イベントを企画し、実施に向けて地域の方と話し合いを行ったりしました。

 

“地域の子どもと交流したい”という高校生の希望を受け、公民館と小学校で調整してくださり、授業見学や授業への参加をさせていただいたグループもありました。

 

小学校に展示してある工作の作品について小学生に話を聞きました。

 

 

保育園の中にある畑について、保育園の方に説明していただきました。

 

 

天文台の望遠鏡がある建物に入らせていただき、実際に操作を体験しました。

 

 

企画について生徒同士で話し合い、考えを深めていきます。

 

 

活動を”進展させること”が目的ではなく、その過程で得られる学びを大切に。

 

個人での活動は、同級生との協働が最小限になるので、自分のペースや思いで進めていける反面、周囲の大人の方とも自分が直接関わったり、物事を決定していく必要があります。

 

町内の5つの公民館(青原公民館、左鐙公民館、津和野公民館、日原公民館、畑迫公民館)を拠点に活動しているグループは、チームのメンバーの思いを汲み取りながら活動に取り組むことや、独りよがりの活動にならないように気をつけていくこと等が求められます。

 

全5回の探究活動「ツコウセッション」は、二学期に残りの3回を実施する予定です。

 

自分たちで考えながら活動の道筋や方向性を見定めていくことは、自由度が高い分、難しくもあります。

 

それぞれの進度や着地点はまだまだ見えませんが、これまで通り地域のみなさまにも可能な範囲で関わっていただいたり、温かく見守っていただけると嬉しいです。

 

この記事を書いた人
牛木 力
教育魅力化コーディネーター
牛木 力
津和野町は大好きなまちで、ここに住めているだけでまず幸せです。H28年に津和野に出会うまでは、アメリカで、都市計画家が作る高校生向けプロジェクト型学習のプログラムに参画し、R2~5年度は、山形にある東北芸工大(コミュニティデザイン学科)で教員をしながら、新しい学びのあるべき姿を模索しました。今は世界最大の社会起業家ネットワーク、Ashokaの活動にも従事しています。日々、つわの学びみらいのメンバー、高校生、学校の先生、そして地域の志ある仲間と探究を続けています。